アドルフ・ボルンAdolf Born
画家としても有名なボルン。
彼の名を知らないチェコ人はまずいません
1930年、6月12日オーストリアとの国境近くのチェスキー・ヴェレニツェで生まれます。
1935年に家族とともにプラハに移り住みます。
1949年より、カレル大学で美術教育を学びますが、1950年からプラハ工芸美術大学に移り、風刺や新聞の美術を学びます。
彼のユーモラスな風刺画は、大手の新聞や雑誌で好評で、キャリアの最初は、漫画家として名を馳せました。1960年以降、多くの国で展覧会が開催され、1974年のモントリオールで受賞した「カートニスト・オブ・ザ・イヤー」をはじめ、数々の受賞歴があります。
しかし、彼の風刺漫画は、1973年に出版を禁止され、アニメーションのデザインや、絵本のイラストに専念するようになりました。
1982年にチェコの国民的人気アニメ番組「ヴェチェルニーチェク(おやすみアニメ)」で放送された電話を使った冒険アニメ「Mach a Šebestová」(「マハとシェベストヴァー」)シリーズが大人気となり、その後も、「Žofka」(「ジョフカ」)のシリーズなど、今も愛されているアニメーションをたくさん生み出しました。
独特のタッチで人間や擬人化された動物を描き、その画風は、ユーモラスでもあり、シュールでもあり、その色使いはおしゃれでモダンな印象を与えます。
その他、ドライポイント、エッチング、リソグラフィーの専門家で、彼の作品は、世界中で評価されています。
国民劇場で上演されたドヴォルザークのオペラ「悪魔とカーチャ」の衣装と小道具も担当したこともあり、多くの分野で活躍した作家です。
©Krátký Film Praha,a.s.