パヴェル・コウツキーPavel Koutský
~自国の動乱さえも皮肉なユーモアでせせら笑う~
1957年12月6日プラハ生まれ。
13歳からアニメーションの才能を発揮し、アニメーションを完成させています。
1977年にプラハ工芸美術大学に入学。ミロスラフ・ヤーグルに師事し映画・テレビグラフィックのアトリエで学びます。1984年、プラハのクラートキー・フィルムで活動をスタートさせます。
線と色の使い方が独特で、一度見たらなかなか忘れられない描写です。多くのアニメ作品を見たとき、誰の作品なのか判別するのは難しいのですが、彼の作品だけはすぐに分かるでしょう。人間が起こす愚かな行為を題材にした作品が多く、とても些細なことを最大のデフォルメで表現する力が傑出しています。チェコアニメには珍しく“オチ”があるのが特徴です。チェコの動乱の時代も、どこ吹く風で「私は人間の“愚かさ”を批判するアニメーションを作ってきましたから、もちろん、政治的な変化は大いに歓迎しました。」武力は決して行使しない、でも暴力に屈しないチェコ人の精神を彼に見た気がします。国際的に評価が高く、ベルリン国際映画祭の常連で、1987年の「履歴書」の金熊賞受賞を始め、ベルリンだけでも多くの受賞歴があります。
「履歴書」1987年ベルリン国際映画祭 金熊賞
「ネズミ、万歳!」1993年ベルリン国際映画祭 銀熊賞
「メディア」2000年ベルリン国際映画祭 銀熊賞
その他多数受賞
©Krátký Film Praha,a.s., P.K.