ズデニェック・スメタナZdeněk Smetana
1925年7月26日プラハ生まれ。
プラハ教育大学で美術教育学を学び、戦後、美術教師を目指しますが、イジー・トルンカ作品から大きなインスピレーションを受けて、イジー・トルンカのトリック・ブラザーズ・スタジオでの活動に魅了され、キャリアをスタートさせました。
広告の仕事をいくつかした後、終生の仕事となる“こども向けのアニメーション”の仕事に出会い独自のキャラクターを創り上げることに成功します。
チェコの夜、寝る前に見る大人気アニメ番組「ヴェチェルニーチェク(おやすみアニメ)」には、欠かせない作家で数々のアニメを手掛けています。
1968年にスタートした大人気アニメのKřemílek(カジェミーレク)とVochomůrka(ヴォホムールカ)のコンビが活躍する「Pohádky z mechu a kapradí」(「コケとシダの物語」)は、アニメのみならず、チェコの至る所の書店でその絵本があります。その他、1971年の「Štaflík a Špagetka」(「シュタフィークとシュパゲトカ」)、1975年の「Rákosníček」(「ラーコスニーチェク」)などの多くの人気アニメを生み出し、1984年の「Malá čarodějnice」(「ちいさな魔女」)は、チェコの切手にもなりました。
スメタナの特徴はその線です。スケッチの線の強さは均一ではなく、ところどころ切れていたりします。これが効果的に感情表現を上手に出しています。また、色使いに関して言えば、スメタナのアニメーションは大半が黄色と青の二色の組み合わせになっているのが特徴です。背景の色彩も単調か二色の色合いに抑えられています。
目がくりくりしていて、鼻の大きなキャラクターが多く、巧みな誇張表現で、チェコの人々に親しまれ続けております。チェコには成功した多くの作家がいますが、スメタナほど、多くの人気作品を生み出した作家はなかなかいません。
海外でも評価は高く、受賞歴は、国内外合わせて50以上あります。